【ピザの原価】ピザの原価、宅配ピザの原価を知ると注文できなくなる

2019年5月30日

宅配と言えばピザと言うイメージはまだあると思います。

しかし、ピザの宅配って高いですよね。

あんなパンに具が乗っているだけみたいなもの・・・

その値段には秘密があったのです。

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ピザの原価

ネットの噂を見てみると、「ピザの原価は1枚150円」とか、「300円」とか、まことしやかに書かれています。

「アメリカのピザは安くて、日本のピザは高い」と言うのも通説になっています。

具によって価格は違いますが、Mサイズ(直径25センチくらい)で1500円~2500円くらいが一般的です。

ピザの原価

「原価」が材料費だけと言う意味ならば、150円と言う種類もあります。

しかし、普通のMサイズ2000円くらいならば、食材原価は400円ほどです。

ピザの原価

さすがに150円はあり得ない。

 

材料費が150円で、ピザの値段が2000円なら大儲けと考えるかもしれません。

そこで、ピザの本当の原価について考えたいと思います。

 

宅配ピザの原価

ピザは、原材料費だけでは食べられる状態になりません。

例えば、窯。

加熱しないとピザになりません。

ピザチェーンの多くは、電気窯を使っていますが、当然電気代がかかります。

この窯は少し厄介で、焼くときだけ通電すれば良いわけではありません。

ピザの店舗維持費

一番大きいのは、人件費です。

ピザを作るのに人が必要。

作ったピザをあなたの家に届けるための人が必要。

ついでに、バイク代、燃料代がかかります。

 

人件費が一番高いのですが、時給900円の人がピザを届けるとして、平均25分かかるとします。

1時間900円なので、1/4だから225円が原価として入ってきます。

ただ、宅配の人は常にピザを届けているわけではなく、待機しているときも時給は発生します。

 

大体1件で500円~600円ほど乗ってくる形になります。

 

そう考えると、ピザの材料費が400円、宅配の人の人件費が600円。

既に1000円になってしまいます。

 

その他、チラシの印刷費、店舗の維持費、ピザを作る人の人件費、光熱費、ロイヤリティ料、これらを含めると販売価格2000円の2/3くらいに来てしまいます。

利益は、1/3ほど。

つまり、ピザ2000円が1枚売れたら、利益は670円くらい

実は、ロイヤリティが高いので、実質500円くらいです。

ちなみに、ロイヤリティは月に180万円ほど。

ピザが1店舗で300枚/日出るとして、1か月で9000枚。

これをロイヤリティで割ると、1枚当たり200円。

 

2枚目無料作戦

思ったより儲からないですね。

宅配ピザの原価

そこで、ピザ屋が考えたのが、「2枚目半額」と言う作戦です。

人件費は1枚届けても、2枚届けても変わりませんので、半額にしても2枚売って実質の利益を上げようという作戦です。

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ピザの2枚目半額のからくり

お客さんから考えたら、1枚2000円なら、2枚で4000円のはず。

ところが、2枚で3000円でいいので1000円お得です。

 

お店から考えたら、原価は400円x2=800円。

人件費は変わりませんので、500円。

販売管理費も変わらないので、400円。

ロイヤリティは一応2倍して400円。

これらで原価は2100円。

利益は900円となります。

 

1枚売って500円。

2枚売ったら900円。

 

お客さんとしては2枚目が半額

お店としては、利益が1.8倍になると言う、win-winなのです。

 

サイドメニュー作戦

サイドメニューも基本的にピザの「2枚目無料作戦」と同じ作戦です。

フライドチキン500円がピザ代プラス100円で買えたりします。

サイドメニュー

そう考えても、フライドチキンが100円で買えるわけもなく、一見利益を圧縮します。

本当はトントンくらいですが・・・

 

しかし、考えてみてください。

ピザ1枚とフライドチキンを食べるような状況を。

フライドチキン

 

1人ではなく、2人以上で食べる可能性が高いです。

たとえば、家族(3人~4人)とか。

 

そうすると、ピザは1枚では足りずに、2枚、3枚と注文することになります。

ピザが多いと、当然利益が高くなります。

 

飲み物まで注文してくれたら更に利益は高くなります。

飲み物は売値が100円とか200円だとして、原価は20円~40円くらいです。

 

持ち帰り1000円引き作戦

持ち帰りの場合、1000円引きと言う捨て身の作戦です。(店舗によっては半額など)

ピザ半額

ピザの原材料費は400円と変わりません。

宅配は必要ないので、宅配の人の原価500円~600円が不要になります。

販売管理費400円、ロイヤリティ200円は変わりません。

利益は500円

 

意外と宅配しないのと利益は同じです。

サイドメニューでフライドチキンや飲み物を追加で買ってくれたらお店としたらラッキーなのです。

 

ちなみに、ロイヤリティはピザが出れば出るほど1枚当たりの割り当てが安くなります。

 

こうして、色々な涙ぐましい努力によってピザ屋さんは利益を上げているのです。

 

蛇足のピザ屋さんこぼれ話

郵便受けを見たらピザ屋さんのチラシがいつもは行っていませんか?

そして、気づけば新しいピザ屋さんが参入していたりしています。

 

面白いのは、あるエリアに新しくピザ屋さんが参入しても、どの業者も割と同等に儲かるようになっているのです。

更に1店舗増えても、特定のお店の商品が売れるのではなく、すべてのお店で均等に売れるのだそうです。

 

もちろん、飽和状態はあるのでしょうが、ピザや同士つぶし合わなくても食べていける業界なのだそうです。

チラシは多くまいた方が売れる確率は上がるので、宅配の人の手が空いたらチラシをポスティングさせていたりして、人件費を抑えているのです。

 

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